安全保障オピニオン

田久保忠衛 杏林大学教授の主張

 

 

 自衛隊を「国軍」と位置づけ、

 

日米同盟を「双務化」する、

 

具体的には憲法改正、集団自衛権の行使をすることで、普通の独立国として、国際発言力も増すとしている。

 

これは「普通の民主主義国」であり、

 

「親米ナショナリスト」こそが、日本の安全と誇りを保つ唯一の道だと主張している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鴨武彦・東京大学法学部教授の主張

 

 

  TBSの報道番組において、

 

日米防衛協力のための指針(ガイドライン)法案

 

 

「日本とアメリカのダブル・ヘゲモニーになる」

 

と反対した。

 

 

鴨武彦・東京大学法学部教授

 

 

朝日新聞の雑誌「Rоnza」1995年(平成7年)4月号

 

において、

 

「大国主義路線を廃し、民生国家をめざせ」

 

と題し、

 

「憲法の前文を含め、日本が『平和の理念』を諸外国に対する国家の『普遍的メッセージ』として今後とも発信しつづけ、国際社会に良識ある『日本の思想』だと理解してもらうことが大事だと考える。」

 

と述べ、

 

護憲平和外交、防衛消極政策

 

を主張している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

山口二郎・法政大学法学部教授の主張

 

 

 民主党や社民党など左派政党ブレーン

 

で、

 

田中真紀子氏など左派のブレーンをつとめる

 

山口二郎・法政大学教授

 

 

朝日新聞の雑誌雑誌「Ronza」

 

1995年(平成7年)4月号

 

において、

 

「軍備というのは、永続的な秩序を守るためにそんなに役立つものでないという点について日本は、きちっと主張していく必要がある。」

 

「安全保障とか秩序というものの構成要素がずいぶん変わったわけで、人間の存在にとっての脅威や、安全を脅かす要因として、軍事以外のものがはっきり見えてきた。」

 

と述べている。

 

軍事の脅威は今日も存在し、その脅威はさらに増している。

 

軍事の重要性はさらに増している。

 

山口二郎氏のこの主張は大きく外れているが、山口二郎氏はそのあと、何ら責任を取らなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ノーベル文学賞作家・大江健三郎氏の主張

 

 

 1995年(平成7年)4月のワシントンでの講演で、

 

「米国の民主主義を愛する人たちが作った憲法なのだからあくまで擁護すべきだ。軍隊(自衛隊)についても、前文にある『平和を愛する諸国民の公正に信頼して』とあるように、中国や朝鮮半島の人々と協力して、自衛隊の全廃を目指さなければならない。」

 

と、述べた。

 

「平和を愛する諸国民の公正に信頼して」

 

が美辞麗句、机上の空論であることは明らかで、それに沿った自衛隊の全廃は無謀であること限りない。

 

さらに、そのことは日本国民が決めることであって、中国や朝鮮半島の人々にお伺いを立てる必要はない。

 

大江健三郎氏のこの主張、非現実的である平和憲法を妄信することは、中国や朝鮮半島の政権の横暴にこびへつらうものであるが、

 

大江健三郎氏は、落ち目とは言うものの、いまだに熱烈な信奉者が存在する、マス・メディアが利用しやすい、権威に弱い人がノーベル文学賞受賞者という肩書にひれ伏す、など、ある程度の有力人物だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水島朝穂・広島大学助教授(憲法学)の主張

 

 

 1995年1月27日の朝日新聞「論壇」において

 

「92年秋、筆者は憲法の理念に基づく非軍事的国際協力のモデルとして『ニッポン国際救助隊』設立を呼びかけた。」

 

と主張し、

 

非軍事を強調している。

 

 水島朝穂・広島大学助教授(憲法学)の主張する『ニッポン国際救助隊』は救助にしか使えず、自衛隊ほどの汎用性が無い。

 

海外では治安の問題がある。非軍事『ニッポン国際救助隊』が行動できるほど甘い環境ではない。

 

異様なまでに軍事を嫌悪し非現実な主張をする水島朝穂・広島大学助教授(憲法学)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

功刀達朗・国際基督教大学教授の主張

 

 

国連を信奉し、

 

地球市民という言葉が好きな

 

功刀達朗・国際基督教大学教授。

 

 

 1993年12月21日の読売新聞「論点」において、

 

「国際協力省を望む」

 

と題し、

 

「国連の平和と安全保障機能への協力を自衛隊と別組織で行ったり、軍縮や平和創出のための資金協力を行うためには、防衛費1%(防衛費が対GNP比1%である現状)の半分をこれに充当しうるのではないか。」

 

と論じている。

 

防衛費を半減して、軍縮と平和を可能にすると言うのは実現不可能な妄想に過ぎない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

坂井定雄・龍谷大学法学部教授の主張

 

 

1999年9月11日の朝日新聞「論壇」において、

 

「TMD(戦域ミサイル防衛)より多国間安保急げ」

 

と題し、

 

「軍事力による威圧をやめて、東北アジアの多国間安保体制、非核地帯条約を構築する。軍事に頼らない努力の積み重ねによって、北朝鮮の『危険』を解消できる。」

 

と、している。

 

北朝鮮の核開発、弾道ミサイル開発、テロ・ゲリラ・特殊部隊という軍事力による威圧に対しては

 

特に何も言わない

 

坂井定雄・龍谷大学法学部教授

 

だが、

 

防衛的なTMD(戦域ミサイル防衛)は軍事力による威圧と言う。

 

北朝鮮の危険は非軍事の努力だけでは解消できない。軍事を否定するのは非現実的である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

五十嵐武士 東京大学教授の主張

 

 

 東京大学教授の五十嵐武士氏

 

 

1994年(平成6年)の雑誌「世界」1994年6月号において、

 

「日本は二十一世紀をどのようにいきるのか 『平和国家パートⅡ』の提言」

 

において、

 

日本の進むべき道は

 

「普通の国」ではない、

 

「平和国家」を主張している。

 

1995年(平成7年)の雑誌「Ronza」1995年12月号

 

で、

 

日本の国家的アイデンティティーとして、「平和国家」を保持していくことが必要と主張している。

 

その「平和国家」とは、

 

「外国に軍事的脅威を与えない方針のもとで、攻撃的兵器を持たず軽武装にとどめる原則を貫いてきたことは、明らかに新しい国家のタイプの実現を意味した。」、

 

「経済大国でありながら軍事大国になるのを今後とも避けることができるとすれば、国際政治上の欧米的常識を打ち破ることができる。」

 

と、述べている。

 

また、「唯一の被爆国」として、

 

「原水爆禁止運動を展開することは、日本が人類の存続に寄与する本質的使命であろう。」

 

と、述べている。

 

また、こうした日本を

 

「地球的平和国家」

 

と定義し、

 

非核三原則を強化、アメリカの核の傘に頼らない方針を採るよう求めている。

 

国連平和維持活動には、自衛隊とは別組織による参加を主張している。

 

 これら主張は、「平和国家」日本ゆえの損失、軍事力なさゆえの外交力の低さを無視している。理想に過ぎない「原水爆禁止運動」に重きを置くという主張は、浮世離れした発想である。東アジア情勢を鑑みると、欧米的な国際政治上の常識は打ち破れそうにない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暉峻淑子・埼玉大学名誉教授の主張

 

 

1999年5月3日の朝日新聞「論壇」において、

 

「『大国』日本が残せるもの」

 

と題し、

 

「戦後、『大国』として日本が唯一、世界に対して手本となりえたのは平和憲法ゆえであり、二十一世紀には日本の憲法に倣う国々が一般化していくと思われる。」

 

と主張している。

 

あまりにも現実を知らない、あまりにも独善的、独りよがりの暉峻淑子氏。

 

21世紀に日本国憲法が世界で一般化するどころか、21世紀も戦争、紛争ばかりである。

 

 

 

 

 

 

柴山哲也・京都大学経済学部講師、元朝日新聞記者の主張

 

 

 雑誌「Ronza」1996年(平成8年)12月号において、

 

「21世紀の国家の枠を超える情報化社会を前に、有用な情報の価値はますます高まるが、愚鈍な領土主張はその存在価値を失ってアナクロニズムに陥っていくことは間違いない。」

 

と、

 

戦争の主要要因である領土問題を矮小化し、エネルギー問題だけが重要と説いている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

北岡伸一・東京大学教授の主張

 

 北岡伸一・東京大学教授

 

 

2001年1月5日の読売新聞朝刊において、

 

日本の今後を

 

「『普通の国』化をさらに進めることだろう。安全保障政策についてみてみると、いかなる国も、自国の防衛を第一に、地域の安定を第二に、世界の安定を第三の課題とする。ところが日本では世界安定のためのPKOや、地域の安定のためのガイドラインができたものの、自国の防衛のための準備が意外に欠けている。」

 

と主張している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

金子熊夫・東海大学教授、元外務省参事官の主張

 

 

 1999年7月27日の朝日新聞「論壇」において、

 

「感情論やタブーは排し、核抑止力は本当に役に立つのかどうか、『核の傘』に代わる安全保障政策として期待される北東アジアの非核化構想は可能性はあるのか、それを実現させる道は何かなどにつき、客観的に検討する必要がある。昨今の日本では北朝鮮の脅威がことさら強調され、その対応策に関心が集中しているが、もっと長期的視野にたった総合的な北東アジア安全保障体制をどう構築してゆくか検討を怠るべきではない。」

 

と主張している。

 

北朝鮮の脅威は現実であり、朝鮮戦争以来存在するものである。長期的視野にたつにしても北朝鮮対策は重要である。

 

 

 

 

 

 

 

 

吉田均・東京財団主任研究員の主張

 

 1999年12月2日の朝日新聞「論壇」において、

 

「平和による相互発展というイメージを周辺国に伝えるため、日本も自治体に役割を再認識し、二国間組織や多国間組織を積極的に活用する必要が生まれている。」

 

と主張しているが、

 

自治体に外交権は一切無く、軍事同盟ほど戦争を防ぐ手段はない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大前研一・評論家の主張

 

 大前研一氏

 

 

1990年代後半、テレビ東京系列で放映された「がらがらニッポン」(司会・飯干景子)で、

 

「もはや超大国の軍事的抑止力による時代は終わった」

 

と一部しかあてはまっていない、

 

超大国の軍事的抑止力は存在し続けているという現実を無視した主張を展開、

 

経済で世界が動く

 

「国境無き世界」

 

となり、

 

そこでは

 

「国家安全保障は神話」

 

になると主張している。

 

国境なき世界は政治面では実現しそうに無く、国家安全保障は神話どころか国家の根幹である。

 

また、大前研一氏は

 

尖閣諸島問題、日中中間線付近での石油資源掘削問題で、

 

国家主権を無視し、日中融和のみを説いていた。

 

 

 

 

 

 

小和田恒・外務省事務次官の主張

 

 

 雑誌「プレジデント」1993年6月号

 

で、

 

「日本が今後国際社会とどう関わっていくべきかという問題なのですが、第一は、終戦直後に多くの日本人が考えたように『清く貧しく美しく』生きる生き方です。国際的な貢献、あるいは国際秩序の形成に責任あるメジャープレーヤーとして行動しない、という決意をする生き方です。そういう国家としての生き方は理論的にはあり得るでしょう。しかし私は現在の日本は既にそれはあまりに大きくなってしまっているので、これは実際には無理な選択肢ではないかと思います。」

 

と安全保障にまったく力を入れない政策を否定しつつ、

 

「二つ目は日本が普通の国になるということです。普通の国という意味は、アメリカやヨーロッパの国々と同じようにいろいろな形でバランスのとれた国家をめざすということです。その場合は国連を中心とした国際社会のためならば、軍事的な貢献も含めて仲間の諸国と同じような協力と貢献をすることが当然期待されることになるでしょう。」

 

と普通の国、外交に軍事力を行使することにも肯定的な姿勢を示さず、

 

「三番目は国際秩序の形成強化に日本として関わらないというのではなく、あくまでも関わるんだという姿勢を明確に持ちつつも、ただ自分の国の行き方として、良い意味での『ハンディキャップ国家』になるという選択です。この場合、日本は過去の自己の行動や国民の信条として、日本自身が属する共同体たる国際社会の共同の利益のためであっても、“特定の行動”には参加しませんということを国家として明確にするわけです。しかし共同体の一員として責任を果たすため、他の分野でそれを補って余りある犠牲を払うことを求められるでしょう」

 

と軍事力を否定した外交、国際貢献によって、日本の国際的な地位向上、国益を追求する姿勢を示している。

 

 軍事力を否定して国益を追求できる国際環境は現在のところ存在していないので、

 

この「ハンディキャップ国家」は机上の空論、従来の小切手外交、金だけ外交、経済だけ外交と何ら変わりないだろう。

 

 

 

 

 

 

斉藤邦彦・外務省事務次官の主張

 

 斉藤邦彦・外務省事務次官は1993年11月12日に日本記者クラブの講演で、

 

「小和田・前外務事務次官は以前、雑誌の対談で、結論を出さずに『無責任国家と普通の何でもやる国家があり、この間、ハンディキャップ外交がある』と言ったことがある。私はハンディキャップ国家が日本の進むべき道ではないかと思う」

 

と述べた。

 

小和田恒氏と同様、斉藤邦彦氏は外務省の主流派で、外務省に非常に強い影響力を与える人物である。そのような人物が軍事力を軽視した外交、安全保障を追求している。日本は政治家に影響力が無く外交官に力があった。日本の外交の舵は軍事力を軽視した外交、安全保障に切られているということである。現実的な日本の脅威に対応する意欲が無い。

 

 

 

 

 

 

森本敏 杏林大学非常勤講師、野村総合研究所主任研究員、防衛大臣の主張

 

 防衛大学校卒業後、

 

航空自衛隊、

 

外務省

 

を経て

 

杏林大学大学院非常勤講師、

 

野村総合研究所主任研究員

 

となった

 

森本敏氏。

 

森本敏氏は防衛大臣にもなった。

 

 

1993年10月5日の読売新聞「論点」で、

 

「国際政治を動かす要因は結局のところ宝である。国際社会の秩序を確保する最後の手段が国防力であるという現実は冷戦後も変わらない。」、

 

と厳しい国際社会の秩序のあり方を述べながらも

 

「米国の同盟国や友好国は米国をもっと支援し、協力する具体的な方法について話し合い、それを全体としてゆるやかな協力的安全保障のための合意へと発展させることが望ましい。」

 

と、

 

結論は理想主義に走っている。

 

 

1994年8月16日の読売新聞「論点」では、

 

「不透明情勢と防衛計画」

 

と題し、

 

「ロシアの脅威は今や消滅したという考え方に立っているが、そのような考え方が妥当性があるかどうか疑わしい。集団自衛権の行使に踏み込んでいないのは残念である。アジアの周辺国は、むしろ軍事力を増強しつつある。先行き不透明な時期に、国家の防衛力のあり方を根本的に方向転換することは慎むべきである。」

 

と、

 

脅威が存在していながらの、軍縮に向けて防衛計画の大綱を大幅な変更することに疑義を呈している。

 

 

1996年4月3日の読売新聞「論点」では、

 

「日米同盟 問われる真価」

 

と題し、

 

「アジア・太平洋全体の平和と安定にとってきわめて重要」、

 

「日米安保体制はこの地域における米国の活動を支える最も重要な基礎である。」

 

と、

 

日米同盟を評価している。

国際社会の厳しさ、アジア情勢の緊迫化をふまえ、安易な軍縮を批判し、日米同盟を支えることによる地域の安定を主張している。

 

 

 

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