宣戦布告
古谷一行
夏八木勲
杉本哲太
佐藤慶
財津一郎
夏木マリ
多岐川由美
小野武彦
岡本富士太
深水三章
鶴田忍
天田俊明
河原崎建三
塩屋俊
田中実
木之元亮
白島靖代
津村鷹志
田中要次
池内万作
春田純一
石田太郎
中田浩二
西田健
ジャパンアクションクラブ
倉田プロモーション
エレメンツ
アクションコーディネーター
諸鍛治裕太
ガン・エフェクト
BIG SHOT
現像
東映化学
音楽
礒金俊一 岩渕一真 二本柳一明
音楽プロデュース
伊藤圭一
原作
麻生幾
脚本
石侍露堂、小松與志子
プロデューサー
増田久雄 和田康作
製作・監督
石侍露堂
配給 東映
福井県敦賀半島の海岸で座礁した潜水艦が発見された。
潜水艦は北朝鮮のもので、複数の北朝鮮工作員が日本に上陸していた。
若狭湾には多数の原子力発電所がある。
諸橋揆一郎総理大臣は野党、マスコミの反応を心配し、警察力だけでの解決を図る。
警察の機動隊、特殊急襲部隊SATに北朝鮮工作員の逮捕を命じる。
特殊急襲部隊SATは紺の戦闘服、防弾バイザー付き防弾ヘルメットを着用、MP5サブマシンガンを装備し森林地帯で北朝鮮工作員を捜索する。
特殊急襲部隊SATは射殺許可を得ていると思っていたが、諸橋総理大臣は射殺を厳禁する。
北朝鮮工作員を射殺しようとしていた特殊急襲部隊SATは射殺禁止命令を受け混乱する。
特殊急襲部隊SATは北朝鮮工作員からRPG-7対戦車ロケット擲弾砲で攻撃される。
特殊急襲部隊SATは2人が殉職する。
特殊急襲部隊SAT隊長は激怒、警察官僚の福井県警本部長を殴りつけようとする。
警察では北朝鮮工作員に歯が立たないことを思い知った諸橋総理大臣、陸上自衛隊投入を決意する。
しかし諸橋揆一郎総理大臣は野党、マスコミを意識し陸上自衛隊にも明確な指示ができない。
銀座の東映で鑑賞。
原作は1997年1月号「文芸春秋」および単行本の麻生幾の作品。
「文芸春秋」1997年1月号ではすべて実在の人物、団体が用いられていた。
梶山静六、土井たか子、などが出てくる。
ラストでは自衛隊の投入も難航し、大音量のスピーカーで北朝鮮工作員に投降を呼びかける。
単行本では架空の人物、団体に変更された。
ラストも変更されている。
親北朝鮮派の野中広務・官房長官が映画『宣戦布告』の製作を知り、防衛庁、陸上自衛隊の協力を禁じた。
戦闘服の生地を作っている業者にも圧力が加えられ、自前で揃えざるをえなくなり製作費高騰の一因となった。
映画『宣戦布告』はその他の陸上自衛隊装備も少ない製作費の中から準備することとなり、製作費、製作期間を圧迫、ヘリコプターはCGとなった。
撮影は終わっていたが公開まで時間がかかった。
お蔵入りの可能性もあった。
河原崎建三、やはり普通の役ではない。
田中実はやはり真面目な熱血漢の役で、塩屋俊はやはり優柔不断な役である。
夏八木勲の役は原作にはない。
内閣情報調査室長の夏八木勲がおいしい所を持って行き過ぎである。
諸橋揆一郎総理大臣は橋本龍太郎総理大臣から採っているが、演じる古谷一行は小泉純一郎を意識してると言う。
しかし古谷一行は橋本龍太郎に見える。
警察の特殊急襲部隊SATが山岳森林地帯でH&K MP5サブマシンガンを使っているが、実際のSATは89式小銃も持っている。
またSATは紺色の戦闘服だけでなく陸上自衛隊と同じ迷彩戦闘服を野戦では使用する。
原作では第10師団の第14普通科連隊のレンジャーが北朝鮮工作員と闘うが、
映画では第1空挺団の空挺レンジャーが投入される。
陸上自衛隊特殊作戦群はまだ正式発足していない時期だった。
原作では機動隊のバスが北朝鮮工作員のRPG-7攻撃で横転するが、映画ではカットされた。
法の不備、マスコミの偏向報道、左翼勢力の妨害によって国家が機能しない自衛隊がまともに運用できないことを描いた映画だが、
試写会に招かれた石原慎太郎は映画の趣旨から外れて「日本の軍隊は強いんだ!」とキレていた。
ラストは殉職者追悼式典に参列する首相が辞職を決意するという、あっさりとしたラストになっている。
映画と違いSATは野戦では迷彩戦闘服を使用する(大阪府警SAT)
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