横溝正史シリーズ
悪魔の手毬唄
第一話
古谷一行
高岡健二
夏目雅子
小沢栄太郎
鈴木瑞穂
宍戸錠
日色ともゑ
東野英心
池波志乃
野村昭子
松村康世
川口敦子
村瀬幸子
大塚道子
新海百合子
渡井直美
新井孝文
浜田雄史
矢野宣
加茂雅幹
三戸部スエ
高田明子
片岡静香
島米八
沖ときお
長門勇
佐藤友美
企画
毎日放送
角川春樹事務所
原作
横溝正史
脚本
田坂啓
音楽
真鍋理一郎
主題歌
茶木みやこ
プロデューサー
青木民男
香取雍史
西岡善伸
監督
森一生
製作
毎日放送
大映映画 大映京都
映像京都
昭和27年。
金田一耕助は日和警部に勧められて岡山の山間部にある鬼首村へ休暇に行く。
人力車に乗っている道中、鬼首村で20年前に殺人事件があったことを聞く。
鬼首村の名門、仁礼家と由良家。
仁礼家と由良家は対立していた。
仁礼嘉平はブドウ畑で成功し、さらにブドウ酒の醸造にまで乗り出していた。
由良家は怪しげな事業で失敗、農地改革で没落したという。
さらに由良家の当主・敏郎はシベリア抑留から帰ってきたもののシベリア呆けになっていた。
金田一耕助は青池リカが経営する旅館・亀の湯を日和警部に紹介されていた。
宿泊先の亀の湯には元・金持ちで「お庄屋さん」と呼ばれている老人・多々良方庵が風呂に入りに来ていた。
元・金持ち「お庄屋さん」老人・多々良方庵と親しくなった金田一耕助。
多々良方庵から20年前の殺人事件のことを聞く金田一耕助。
詐欺師・恩田幾三が、元活動弁士で亀の湯の主人の青池源次郎を殺し、逃亡したという。
青池源次郎は斧で斬られたあと、囲炉裏に顔を突っ込んで死んだ。
青池源次郎の顔は焼けただれ判別不能になった。
青池源次郎の妻・青池リカは妊娠しており、青池リカは焼けただれた青池源次郎の顔を見てショックを受け、腹の子にも影響し、娘・里子の顔には大きい赤痣ができたという。
恩田幾三は殺人事件の1年前に鬼首村に現れ、クリスマスの飾りつけモールの副業を鬼首村に持ち込んでいた。
同じころ、青池源次郎も神戸から戻ってきた。青池源次郎は小学校卒業後、神戸で活動弁士をやっていたが無声映画の時代も終わり、16年ぶりに落ちぶれた状態で鬼首村に戻って来て家業の旅館・亀の湯を継いでいた。
青池源次郎は恩田幾三の詐欺を見抜き、問い詰めようとして殺されたという。
多々良方庵は郷土史を研究していた。
1万0343石の伊藤家の藩主である殿様は女好きで
藩の若い女に片っ端から手を出しては殺していた、と多々良方庵は語る。
この地に伝わる手毬歌は、女好きで女殺しの殿様のことを歌っていた。
青池リカの息子・歌名雄は由良家の娘・泰子と結婚しようとしていた。
しかし仁礼家の当主・仁礼嘉平は仁礼の娘と歌名雄を結婚させようと考えている。
青池リカも青池歌名雄と由良泰子の結婚に反対する。
沼べりにある多々良方庵の家に招待される金田一耕助。
多々良法庵は手紙を見せる。
手紙は神戸市兵庫区に住む栗林りんからのものだった。
栗林りんとは、多々良方庵の8人の妻のうち5人目の妻だった。
栗林りんは、青池源次郎が殺された日に、騒動の隙をついて多々良方庵の元から逃げていた。
栗林りんは歳をとり気が弱くなり多々良方庵とよりを戻したいと言ってきた。
多々良方庵も歳をとり落ち着いてきて、栗林りんと暮らすことを決意する。
そんな時、恩田幾三の娘・別所千恵子が人気歌手・芸名大空ゆかりとして鬼首村に凱旋する。
金田一耕助は借金返済のため急遽、東京に帰ることになった。
金田一耕助は国鉄(日本国有鉄道)総社駅に向かう。
総社駅に向かう途中、腰の曲がった老婆と出会う金田一耕助.
老婆は栗林りんと名乗る。お庄屋の元に戻ると語る。
総社駅は豪雨に見舞われていた。
国鉄は豪雨により不通になっていた。
総社駅から兵庫県の相生駅に行き、相生駅発の東京駅急行列車に乗る予定だった金田一耕助は総社で足止めを食らう。
総社駅前にある旅館・井筒屋に宿泊する金田一耕助。
旅館・井筒屋の仲居は鬼首村近くの出身だった。
金持ちで面倒見の良い多々良方庵が結婚の世話をしていた。
大空ゆかり(別所千恵子)の母・別所春江と恩田幾三は旅館・井筒屋に来ていた。
恩田幾三は別所春江だけでなく、あらゆる女に手を出していた。
多々良方庵は仲居に、恩田幾三が井筒屋に来ていたことを警察に通報する必要はないと言っていた。
多々良方庵の浮世離れしたところを呆れる仲居。
金田一耕助は多々良方庵も栗林りんとよりを戻し落ち着くだろうと語る。
仲居は驚愕する。
栗林りんはすでに死んでいた。
仲居は神戸で栗林りんの墓参りもしていた。
鬼首村に引き返す金田一耕助。
多々良方庵の家には吐血の血痕があった。
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