コメディ№1前田五郎が死んだ。
享年79。
アホの坂田と前田五郎で構成されたコメディ№1。
1990年代、大阪の休日の昼は漫才特番、お笑い特番が恒例だった。
大阪ローカル色が濃かった大阪の休日の昼の漫才特番、お笑い特番。
東京のマスコミが好きな押しの強い大阪ではなく、堅実な職人気質の地味な大阪色を出していた。
地味すぎて、明らかに全国ネットは無理な画面だった。
大阪ローカル、それでいい・・・という風情を醸し出していた。
そういった1990年代大阪の休日の昼の漫才特番・お笑い特番に
NSC出身の若手芸人も出ることもあったが
メインは旧来型の大御所漫才師だった。
司会は西川きよし、月亭八方、桂きん枝など
「まるむし商店」、「どんきほーて(太平かつみ・きびのだんご)」、「トミーズ」、「ハイヒール」など濃い独特中堅若手は会場をそこそこ沸かせ
当たりはずれのある「のりお・よしお」、「いくよ・くるよ」、失笑されるだけの「まさと・亀山」をはさみ
最後は「オール阪神巨人」、「いとし・こいし」、「中田カウスボタン」でまとめていた。
トップバッターを務めることも多かったコメディ№1。
コメディ№1は目立つアホの坂田がいるにもかかわらず、すでにネタで爆笑をとるのは厳しくなっていた。
アホの坂田のアホ行為について特に何もしない前田五郎。
アホを暴走させるアホの坂田も、何もしない前田五郎も、画面のインパクトのわりに笑いは起きない。
しかし90年代大阪の休日には欠かせない風景だった。
様式美だった。
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